2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

漆塗りの技法7-金箔

漆塗りをよりきらびやかにする物として金箔がある。 NHKの『プロジェクトX』で慈照寺金閣の天井の金箔貼りが紹介され,かなりの反響を呼んだことがあった。本ブログでも何度か紹介している塩尻市木曽平沢地区の漆職人たちも金閣の修理に携わっている。 …

漆塗りの技法6-木地呂塗り

「漆塗りの技法1」で紹介した「木地呂(きじろ)塗り」の再登場である。 まずは,前回も紹介した屋台。 新たに紹介する屋台。 いずれの屋台も,欅でできている欄干の木目を出す目的だが,漆の濃さの違いが一目瞭然である。

漆塗りの技法5-梨子地塗り

「梨子地(なしじ)塗り」は,文字通り果物の梨の表面のような模様をしている。落ち着いた味わいとして人気があるようだ。 下の写真のように障子の枠に使われることがある。昨日紹介した白檀塗りと同様に,経年変化によって模様がだんだんと浮き出てくる。この…

漆塗りの技法4-白檀塗り

「白檀」は,「びゃくだん」と読む。 下の写真の屋台では,どのようにして模様をつけてあるだろうかを推測してもらいたい。答えは,写真の下に書くことにする。 渦巻のような模様をどうやってつけるのかは知らないが,柱の全体に金粉を塗り,その上から漆を…

漆塗りの技法3-螺鈿

漆塗りの技法としてよく使われる物に「螺鈿(らでん)」がある。「青貝」とも呼ばれ,その名の通り青い貝殻を埋め込む。 この屋台の町が「塩町」ということで,螺鈿で波のようなうねり模様を出すために,青貝がかなり高密度に埋め込まれている。 細かい貝を埋め…

漆塗りの技法2-金虫塗り

「金虫塗り」あるいは「「金虫喰い塗り」とも言うらしい。もみ殻を蒔いた上から漆を塗って模様を出すそうだ。 天女の彩色の下にある横柱がそれである。天女の顔の上の部分が空いているのは,屋台を組んでいる最中で,そこに柱が入っていないからだ。 同じ業…

漆塗りの技法1

曳山(屋台や山車などの総称)には,漆が塗られている物があり,地元の祭の屋台にも様々な技法が見られる。 一般には木目をすべて見えなくしてしまう「ろいろ塗り」が多いが,けやきなどの木目を見せる目的で「木地呂塗り」が行われる。 漆塗りの特徴の1つに…

ニッコウキスゲ咲く霧ヶ峰6

「ニッコウキスゲ咲く」と題しながらも,それが満開の様子を出したのは「ニッコウキスゲ咲く霧ヶ峰2」だけで,「看板に偽りあり」になってしまっているので,最終回ぐらいはニッコウキスゲを出そうと思う。 車山肩は,この日に見た中で最も咲いていた場所だ…

ニッコウキスゲ咲く霧ヶ峰5

今日もニッコウキスゲが咲く時期に咲く花の特集。 タテヤマウツボグサの花も多い。 イブキトラノオとアザミ。 ミヤマシシウドに代表されるセリ科の花も多い。これは,かなり大型だが,ミヤマシシウドではないと思われる。 セリ科の花の群生。 アヤメとウマノ…

ニッコウキスゲ咲く霧ヶ峰4

まずは,カクさんに見せる目的で車山頂上。一昨年の9月撮影。 7月の霧ヶ峰は,ニッコウキスゲの他にもいろいろな花が咲く。 地味だが数が多いヒヨドリソウ。 ハクサンフウロも多い。 コバイケイソウが残っていた。 レンゲツツジも僅かにあった。

ニッコウキスゲ咲く霧ヶ峰3

車山乗越を過ぎると前方には蝶々深山。木道の両側にはレンゲツツジの木がある。6月下旬は,見事な眺め。 右に目を転ずれば山彦ノ南ノ耳と山彦ノ北ノ耳。以前は,そちらも一面のニッコウキスゲの原だった。手前にある小樹木は,すべてレンゲツツジ。 車山肩…

ニッコウキスゲ咲く霧ヶ峰2

手前にニッコウキスゲ咲く場所が広がる。奥は蓼科山。 車山乗越までの区域でニッコウキスゲが最も咲いていた場所。 ニッコウキスゲのお花畑の奥に浅間山が見えた。 南には富士山がうっすらと見えていた。

ニッコウキスゲ咲く霧ヶ峰1

ニッコウキスゲの花を求めて霧ヶ峰に行って来た。本当は,来週が最盛期だと思うが,来週の土日は予定が入っていていくことができないので仕方がない。とは言っても,インターネットの情報では,かなりの見頃になっていることが予想された。 諏訪南インター近…

蒔絵2

私が参加している町の屋台にあるのは,梅(春)・蘭(夏)・菊(秋)・竹(冬)をあしらった「四君子」の金蒔絵。前日に紹介した深井公氏の作品。障子の枠は,梨子地(なしじ)塗り。 次は,絵の輪郭の部分を彫り込み,そこに金粉を入れた「沈金(ちんきん)」という技法…

蒔絵1

漆塗りの屋台には,装飾としての蒔絵が施されている。下に紹介する3枚は,いずれも掛川市二瀬川の屋台。 まずは,側面にある「唐獅子牡丹」。夜になると怪しげに浮かび上がるかのような感じがする,私のお気に入りの作品。 屋台後部にありながら,この屋台…

鳥やら獅子やら

「鳥の彫刻」の際に「粟穂にうずら」のことを書いたが,写真を添えなかったので,まずはその写真。 次いで「玉獅子」。下の天幕は,掛川城とその西に広がるこの屋台の地区の風景。 上の写真の反対側の面。玉は無く,単なる(と書いたら失礼ではあるが)「唐獅…

獅子の彫刻

獅子の彫刻も数多い。両面とも牡丹が添えられているので,いわゆる「唐獅子牡丹」だ。 獅子の彫刻の1つに「玉獅子」と呼ばれる物がある。籠の中には彫り抜いた玉が入れられていることが多い。高山祭で曳き廻される屋台で最も有名な彫刻の「籠伏せの鶏」と同…

七福神と十二支

「七福神」と「十二支」も多く使われる題材だ。 天幕のすぐ上にあるのが「七福神」(恵比寿天・大黒天・寿老人・福禄寿)で,その上の段に「十二支」(寅・卯・辰・巳)がある。 その反対側の面の「七福神」(布袋尊・毘沙門天・弁財天)と「十二支」(申・酉・戌・…

鳥の彫刻

鳳凰の彫刻を取り上げたことがあったが,鳥の彫刻も様々だ。彫刻の定番とも言える{「鶴」や「粟穂にうずら」の他にもいろいろな鳥の彫刻がある。 下の彫刻が何の鳥なのかはわからないが,カルガモの親子を連想させる。 次も何の鳥かわからない。 3つ目の鳥。…

胎内

富士山の中腹には「印野胎内」「船津胎内」といったように,「胎内」という地形がある。確か樹木が溶岩に呑み込まれ,溶岩の熱で樹木が溶けてしまって,空洞になってしまった,というのが成因であったと思う。 昨日の山歩きでは「須山胎内」を訪れた。 1枚…

富士山南中腹での周回

富士山の南中腹にある道を周回してきた。富士山が世界遺産になったかどうかなんてのは,全く興味が無いので,記念して行った訳でも何でもない。3年前からこの辺りの山道をぼちぼち歩いている。 出発地点は,水ヶ塚公園。そこに着く5分ほど前から上空に珍し…

鳳凰

昨日に続いて屋台彫刻の話。今回は,別の彫刻師による鳳凰を紹介する。 平成9年作の私の町。 平成6年作の長谷という町。向かい合っている点では似たような構図。細長い場所では1羽では間が持たないので,こうなるところなのだろう。 しかし,同じく長谷の…

屋台彫刻

屋台・山車・山・鉾・地車など,地域によって名称は違うが,祭に曳き廻される物を総称して「曳山」と言う。これらを飾る物として,彫刻・天幕・彫金などがある。 私が参加している地元の祭でも,屋台を飾る様々な彫刻があり,それらを写真に陽の目を当てさせ…

美ヶ原の茶臼山

過ごし易い日が続いていたが,蒸し暑くなってきた。こうした時期には,長野県の山に出も行きたいものだ。撮ったものの,眠っている写真があるので,それに陽の目を見させる目的で,過去の山行を振り返る。 一昨年の7月に行った美ヶ原の一角にある茶臼山だ。…

山の色

レンゲツツジとコバイケイソウに彩られる霧ヶ峰は,一見の価値がある風景だが,どこなく地味である。 それに比べて7月の霧ヶ峰は,非常に華やかな印象を受ける。 違いは,どこから来るのだろうか。それは緑の輝きだ。下は,緑に彩られた7月の鷲ヶ峰だ。 9…