衣替えの6月1日に行った。1年を通して季節の移ろいを感じるが,この日は,夏の訪れを感じた。
まず出されたのはほしがれい。「夏のかれい・冬の平目」と考えれば覚えやすいかもしれない。
背黒鰯。見た目だけでなく,味そのものも光輝いているかのようで,最後にもう一度食べさせてもらった。
蛸には,旬というものは無いようだが,この日は,とりわけおいしかった。
後で来店した3人の客が,たこの刺身を出された時に,主人に1つ目は醤油をつけずに食べることを奨められた。すると,そのおいしさにすべて醤油をつけずに食べてしまったようだ。
以前に「この店では,脇役に留まりそうな物がその日の一番になることがある。」と書いたが,この日の蛸は,まさしくそれだった。
とり貝は,3~4月が旬だが,今年は,5月になってもおいしい物が出されている。そして,とうとう6月までも、
この時期に最も楽しみにしているのが青柳だが,今年は入荷が少なく,ようやく2度目だ。貝独特の味を「磯臭さ」と言うが,それとは違う「磯の香り」が魅力だ。