すし屋の時価は必然

 すし屋につきものの「時価」。時には地雷のような値段の物があり,とんでもないお金を請求されることもあるだろう。しかし,すし屋にとっては,時価でなければ商売が成り立たない。
 海が荒れて魚が入りにくい時には,魚の値段が上がる。特上に出す部位があれば並に出す部位もある。並に出す部位は,価格がそれほど変動しないので,一定の価格で出すことができる。実際問題として特上も「おきまり」という部類なので,一定の価格で出すことができそうだ。
 養殖物なら変動は少ないので,時価でやっている店は,天然物を入れている指標と言えるかもしれない。
 時価がものを言うのは,「お任せ」「お好み」で握る場合だ。
 小肌の稚魚を新子(しんこ)という。これは,小肌に比べれば脂が乗っていない。しかし,季節物ということですし通には人気があり,すし屋は,威信にかけてこれを手に入れる。しかも,小さいので仕事はしにくいし,1つのすしを握るのに少なくとも3枚は載せる。従って値段は高くなる。
 すし屋によく行く人ならば誰でもそうだと思うが,下のお品書きを見て頼むことは無い。他にも2軒の店に行っているが,こうしたお品書きそのものが無い。
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 お品書きに無い物を頼むことがある。その代表格と言うと大袈裟だが,「めねぎ」という物がある。初めて出された時は,「すし屋で野菜?」と思ったが,これにはまっていた時期があって,最後に食べて「一番おいしかった。」と言って主人を苦笑いさせていた。
 これとて,天然物なら時価になるだろう。
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