好みにもいろいろ-読み鉄

 鉄道好きが好む分野を表す言葉として 撮り鉄,録り鉄,乗り鉄などの言葉がある。乗り鉄にしても,車両に乗ることを好むのか路線に乗ることを好むかで違いがあるだろう。
 こうしたことは,何の分野においてもある。天文分野で言うなら,私が最も好むのは,月や金星のできる限り細い状態である。
 では,鉄道では何が好きなのかよく考えてみた結果は,言うならば「読み鉄」。
 3日前に特急電車に関する本を紹介した。私がこうした本を読んで最も楽しいのは,意匠や性能ではなく,その開発の時代背景や苦労話,また,これらの開発によってもたらされた影響などだ。早い話がこれらにまつわる物語だ。
 3日前に紹介した本をさらに補完する本がある。主に583系,485系,381系の現況(2009年)について書かれ,これらの車両の流転も垣間見える。
 『昭和40年代の特急形電車』でも語られているが,583系の栄光の後の凋落は,悲哀そのものだ。
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 さらにもう1冊。この本も特急電車と微妙に関わるところがあり,583系が「もう1つのブルトレ伝説」として語られている点も面白い。
 それはさておいて,寝台特急の立ち上げから現在(2009年)までのが書かれている。時代の最先端を行く形で走り出した20系も,当初は,姫路よりも西はC62が牽引していたこと,「あさかぜ」「さくら」「はやぶさ」「みずぼ」と20系化されるまでの経緯,牽引電機EF58の奇跡の復活など,物語として面白い。そして,新幹線の延伸や航空機と高速バスの発達による翳りも語られている。
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 ところで,3日前の今回も「補完」とい言葉を使ったが,この言葉もこれらの本でよく使われる言葉だ。