将棋

七冠に復帰

10日ほど前の話だが,囲碁の井山九段が七冠に復帰した。 将棋の羽生棋聖でもなし得なかった偉業である。 仮に私に将棋か囲碁の才能があっても絶対に無理である。それは技術の話ではなく,精神面からである。将棋と囲碁のタイトル戦は,1日制では2泊,2…

神谷広志八段

藤井聡太四段が日本中の注目を集めている感じで,今日の対局で勝てば神谷広志八段が五段当時に打ち立てた28連勝に並ぶ。 私は,中学3年生の時に2学年下だった神谷少年と静岡県西部の将棋大会の準決勝で対局している。結果は,神谷少年の勝ちで,神谷少年…

負けるのがニュースになる強者

囲碁の井山七冠が名人を失って七冠から陥落した。 勝ったのは高尾九段で,10期ぶりの復帰ということも相当の価値があるが,新聞の見山車は,「井山七冠陥落の見出しばかり。強者の宿命と言うところか。 囲碁界と比較されることが多い将棋界の七冠達成者の…

新聞記事3題

東日本大震災関連の記事として仙台出身の将棋棋士のことが新聞に載った。熊坂学五段は,いろいろな棋戦で活躍する花形棋士と違って,将棋界では逆の目で有名になってしまった棋士である。 この記事は,震災関連を抜きにしても成り立つ記事である。 では,花…

将棋極妙12-変化が膨大

初手は,9三桂成か9五金しかない。 駒を次から次へ捨てていく感じが小気味良い。 初手は,3四金か3四銀しかない感じ。 3四金と3四銀のいずれも変化が細かくあり,それらをすべて読んでいく必要がある。しかし,読み終わると,何から始めた変化かを忘れ…

将棋極妙11-「馬の鋸」再び

5手目が指しにくい。 5手目の3三歩成によって王をそちらに逃がす感じになるが,3手目と4手目によって8九の馬が3四まで通っている。 第41番と同様の「馬の鋸」が登場する。 馬の鋸の直後にある7四歩,同馬が39手目の5二馬に続くとは。 快調に解…

将棋極妙10-馬の鋸

9九の飛を活躍させるための驚愕の手順。 11手目から29手目まで馬が鋸のようにジグザグに動く,俗に「馬の鋸」という手法が使われている。理由は,打ち歩詰めの回避で,馬がいなくなったところで,1二歩を実現させている。 第31番と似た手筋が使われ…

将棋極妙9-事前工作

3九銀,同と,2八飛,同玉,2七飛,1九玉,3七角,1八玉では失敗。 先に書いた手順で,3七角が2八に引いて成ることができれば詰む訳で,それを可能にするのが3手目と4手目。つまり,7三角(8二角と9一角でも可)が可能にする手順だ。 とは言って…

将棋極妙8-まさに神技

前日に書いたように,『将棋極妙』の特徴の1つである,玉の周りに駒がごちゃごちゃしている問題。1六金,3七金,4七馬をほぐしていく。 解いていくとどうしても簡単に詰んでしまう。「問題が間違っていないか?」と答えを見ると,7手目の3四銀には1四…

将棋極妙7-2つの特徴

5手目が気づきにくく,7手目と9手目も教えられれば意味がすぐにわかるが,気づきにくいかもしれない。 7手目と9手目に同玉ならいずれも2二金で早詰め。 第29番もそうだが,玉の周辺に駒が集中している問題が多いのが『将棋極妙』の特徴だが,案外す…

将棋極妙6-硬軟の織り交ぜ

神技に近い問題。 6七の馬によって19手目の1五歩が打ち歩詰めになるので,その馬を移動させる手順が本題の主眼である。 1手目に迷うかもしれないが,3三角がいるので,かなり限定される。 9七金に対する9七歩成によってと金が増えるので「とても詰ま…

将棋極妙5-第23番に驚愕

煙詰めである。7一飛を活躍させる手段に驚愕。 何と1手目に角のただ捨て。29手目での打ち歩詰めを回避するために飛車の3連続の不成。まさに極妙。 1二角,2三銀,3四金,3五成銀,4四歩をほぐしていく。 3四金と3五成銀が邪魔駒の類。玉を5六に…

将棋極妙4-落とし穴

玉が意外な所まで逃げる。 3八玉に対して「逃がしてしまう。」という感覚が湧き,そこで読みを打ち切ってしまう場合がある。4七馬に対して2七玉と逃げるのに対しては3六銀で,5五角の睨みで早詰みになる。 邪魔駒除去の問題。 玉の逃げ道を塞いでいる感…

将棋極妙3-煙詰め

詰将棋で駒がだんだん無くなっていくものを「煙詰め」という。 3六金,4五桂,5三銀が邪魔なので,それをどかしていくが,その中に詰め上がりのための工夫が1つある。 見所は,5手目の6二角成のただ捨て。 第11番は「十二ヶ月」,これは「十三ヶ月」…

将棋極妙2-大と小

第9番は,詰め上がりが「大」になる。9八の竜を活用する前に5八の馬を動かす必要があることがわかる。 第10番は,詰め上がりが「小」になる。7一の香を取って5六に打つことがわかるが,手順がなかなか難しい。 玉が5五の周りを回る。4七玉が無けれ…

将棋極妙1-「卦」の形

喪中ですので新年の挨拶は遠慮させていただきますと共に,新年の挨拶をされている皆様のブログへの書き込みは,控えようと思っています。 将棋に詰め将棋という分野がある。歌手としても知られる内藤國雄九段は,「詰め将棋という素晴らしいものを日本人しか…