将棋極妙1-「卦」の形

 喪中ですので新年の挨拶は遠慮させていただきますと共に,新年の挨拶をされている皆様のブログへの書き込みは,控えようと思っています。
 将棋に詰め将棋という分野がある。歌手としても知られる内藤國雄九段は,「詰め将棋という素晴らしいものを日本人しか知らないことは,全く残念である。」という趣旨の発言をしている。江戸時代から多くの詰め将棋が作られ,中には「これを作るなんてどんな頭脳をしているのか?」と思うようなものもある。将軍そのものとしては実績が全く無い徳川家斉も多くの詰め将棋を残しているそうだ。
 今回から紹介する『将棋極妙』も,「!」と感じる作品ばかりを集めたものだ。『将棋世界』昭和53年の5月号か6月号あたりについていた附録をコピーした物で紹介していく。
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 一見すると難しい感じだが,どれも平易である。最短で11手詰め,長いもので21手詰めだ。
 邪魔駒除去が3問ある。『将棋極妙』では,初手の候補手がかなり絞られていることが多く,第3,7,8番の初手は,「これしかない。」という感じで,第6番もせいぜい2種類だろう。
 第8番は,角と桂の利きが絶妙に組み合わされている名作だ。
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 詰め上がりに3,5,7段目に駒を配置したものだ。中央の駒を抜かした物は,下図のように8通りある訳だが,順列・組み合わせを漏れなく数えて行くという点からすると,第4番と第5番が逆がよいと思うのは考え過ぎだろうか。
 邪魔駒除去は,第1番は4五の桂,第2番は5七の金,第4番は3七の金。
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