安倍山系での歴史探訪3-伊勢物語

 高校での古典の授業で初めて扱ったのは『伊勢物語』の「あづま下り」だと思う。
 平易な文章のうえに,現代も残る地名が登場する紀行文なので,親しみ易かった。
 「行き行きて駿河の国にいたりぬ。宇津の山にいたりて,わが入らむとする道はいと暗う細きに,蔦・楓は茂り,もの心細く(以下略)」
 駿河の国にある宇津の山は,蔦や楓が茂る暗く細い道で,旅人の不安な気持ちに興味を駆り立てられた。
 宇津ノ谷峠を通る古道は,現在も「蔦の細道」として知られている。
イメージ 1

イメージ 2