寿司屋通い1

 寿司屋に行くようになってから10年以上が過ぎた。1か月に少なくとも2度は行っているが,よくもまあ飽きもせずに通ったものだ。
 「寿司屋のカウンターで食べたい。」という人がいるが,これは,ちょっと寿司屋そのものについて知らないと勘違いが起こる。
 寿司屋では,上・中・並という具合に10個程度の寿司をいわゆる桶,下駄,笹に載せて出す場合がある。これを「おきまり」と言う。それに対して,自分の食べたい物だけを注文する,出される物すべてを主人に任せる「お任せ」という形態がある。
 下は,笹の上に載せられたおきまり。
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 高級店となると,おきまりの客はテーブル席,注文あるいはお任せのお客はカウンターという差別化をしている。しかし,そこまでこだわらない店が実際には多く,そうした店ではカウンターでおきまりを食べることができる。
 高級店のカウンターで食べるとなると,値段がどのくらいになるかということで,そちらが心配になるのはもっともだが,事前に主人に予算を言って交渉しておくのはおかしなことでも何でもない。ただ,店にとっても最低限の価格があるとは思う。
 カウンターで食べることばかりしていると,舌が肥えてくることは確かで,ある時におきまりに入っていた車海老を食べたところ,カウンターで食べた時ほどおいしさが感じられなかったので,主人に「これって本当に,カウンターで食べた時と同じ車海老なの?」と聞いたみたら,「味がわかってきたね。」と言われた。
 おきまりに使う物とカウンターで使う物では,質が違うというのだ。最近では,車海老がネタケースに入っていても,なかなか出してくれないことがあるので,理由を聞いてみたら,「お客さんを満足させる物では無いので,おきまり用に並べてある。」という答えが返ってきた。舌が肥えるというのも辛いものだ。
 地元に回転寿司としては高級店と言われている店があるが,7~8年ほど前を最後に行っていない。理由は簡単。味を感じないようになってしまい,4皿目に手を出せなかったことが二度も続いたからだ。
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