廃集落「八草」

 登り尾から智者山に行った帰りは,八草という集落を通って下って来た。10年ほど前には6軒の家があったことがわかっているが,現在では1軒のみ人が時々訪れていると思われる,常駐している家が皆無の集落だ。
 この集落から1時間ほど上にわさび田跡があった。10年前に訪れた時にはわさびが栽培されていた。静岡の山間部では,かなりの山奥でわさび田跡を見ることがある。
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 鬱蒼とした杉林の中に火の見櫓がある。これが今後に打ち鳴らされることは無い。
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 無人となった家の前に布団が放置されていた。1人が4枚使うとしても10人分ぐらいはありそうだ。
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 集落を分断した地滑り跡。かつての道がすっかり落ちていた。これが廃集落の運命にとどめを刺したと思われる。
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 八草に通じる車道沿いには,まだ茶畑があるが,すぐ下の登り尾集落の住民のものかもしれない。その登り尾集落も,かつては7軒が数えられたが,5軒がおそらく無人になっている。
 谷を隔てた向こう側の楢尾地区には,人家と今も人の手が入っている茶畑が多く見られる。左端にある白い建物は,廃校になった楢尾小学校で,現在は「楢尾青少年自然の家」になっているが,果たしてどれほどの利用があるのだろうか?
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